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令和4年11月定例会
議題 海野 庄三
1.富士市民憲章でうたわれている産業文化都市の実現に向けてのソフト、ハード両面の取組について
(1) 富士市の市民憲章の前文は「富士に生きるわたくしたちは、歴史と伝統をうけつぎ、明日にむかって、豊かな産業と文化のまちづくりをすすめるため」としているが、ここで言うところの豊かな産業と文化のまちイコール産業文化都市は、市の財政を支える産業の振興のみならず、心のゆとりや生きがいなどにも結びつく文化の振興にも力を入れたまちづくりと解釈しているが、当局は目指す都市像である産業文化都市をどう解釈しているのか。
(2) 産業文化都市実現への取組のうち、文化面の取組をソフト面から数値化するのは難しさもあるが、市民の芸術文化活動の一つである市展に視点を当ててみれば、振興とは真逆の深刻なゆゆしき実態が浮き彫りにされている。市展は、市主催の最も権威を有する市民の芸術作品の公募展で、年1回開催。今年、令和4(2022)年で56回展を迎えているが、書道、工芸、彫刻、写真、絵画などの部門の合計出品数は257点となっている。20年前の平成14(2002)年の第36回展の出品数は574点、10年前の平成24(2012)年の第46回展の出品数は471点で、20年前の第36回展を100とした場合、10年前の第46回展は82、今年の第56回展は45に過ぎない。市民の趣味活動、創作活動が多様化しているからというだけでは処理できない応募作品の激減を市はどう捉え、市民に向けて何か打つ手を考えているのか。
(3) 産業文化都市実現に向けての文化振興策として行政組織の見直しと人的強化も必要ではないか。
(4) 産業文化都市実現への取組をハード面から捉えると、市民憲章が制定された以降、公共施設への文化の香り付けが様々な角度や工夫をもって取り組まれている。富士市では、現在、大淵の富士総合運動公園内で令和7(2025)年春の完成・供用開始を目指して総合体育館の建設が進められているが、完成後の15年間の維持管理業務費も含めて約100億円を投じる久々のビッグ事業である。富士市のシンボル的な公共施設となる、この総合体育館にも文化の香り付けを図るべきと考えるがいかがか。
(5) 新たに誕生する公共施設への文化の香り付けとともに、現存する文化の香り付けを図った施設の維持、さらには保存にも目を向けるべきと思われるが、当局の考え、見解をお聞かせ願いたい。