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令和5年2月定例会
一般質問 海野 庄三
1.低迷を続ける富士市の選挙投票率の改善、向上について
(1) 下降線の一途をたどる富士市の投票率の状況を選挙執行機関である富士市選挙管理委員会はどう受け止めているのか。
(2) 選挙管理委員会業務の基軸は、公正かつ適正、厳格な選挙執行であるが、選挙権・投票権重視の面から投票率アップへの取組も業務の一環と言えるのではないか。地方公共団体には総務省管轄の明るい選挙推進協議会が組織されており、富士市選挙管理委員会は、富士市明るい選挙推進協議会とどう連携して、選挙権・投票権の重要性の周知活動や選挙期日の周知と投票の呼びかけをどのように行っているのか。
(3) 近年、憲法や国会法、地方自治法に規定されている住民投票が注目され、平成の大合併時には地方自治法を根拠とした条例による合併に係る住民投票が相次いだ。その中、宮城県三本木町(現・大崎市)では平成16(2004)年8月8日に合併の是非を問う住民投票が行われたものの投票率は47.99%。また、三重県伊賀市では平成26(2014)年8月24日に市庁舎の移転是非を問う住民投票が行われたものの投票率が42.51%。ともに条例に「開票要件は投票率50%以上」と定めていたため、開票が見送られている。一般的な選挙と住民投票では本質的な違いはあるものの、ここに示した開票見送りの2つの住民投票のてんまつは有権者の2分の1以上、投票率50%以上の重さを端的に示していると言えよう。投票率アップのみならず選挙の重要性を有権者に問いかける面からも、富士市選挙管理委員会独自のキャッチコピーを「みんなで実現、投票率50%以上」と定め、投票呼びかけの啓発活動に取り組んではどうか。
(4) 生活スタイルの変化もあって全国的に期日前投票の割合が高まっているが、富士市の期日前投票所は選挙管理委員会事務局のある市庁舎のほか、平成28(2016)年7月10日投票の第24回参議院通常選挙からイオンタウン富士南に設置するも、現状、2か所にとどまっている。投票環境を向上させての投票率のアップのみならず、投票環境の公平性の面からも、児童館と同様に市内を4ブロックに分け、それぞれに設置。過去の一般質問で同様に期日前投票所の増設を求めた際、当局が課題として、一定のスペースや駐車場の確保が必要と挙げたが、ホールや駐車場を完備する地区まちづくりセンターを活用してはどうか。
2.各地区のまちづくり協議会を受皿としている、まちづくりセンターの指定管理者制度導入について
(1) 地区の要請によるセンターへの指定管理者制度の説明会の際、担当のまちづくり課は、第2期指定管理者制度導入スケジュールを示し、令和5(2023)年6月に地区代表者への説明会開催、同9月から希望地区における個別説明会開催、同12月に第2期指定管理者立候補地区決定と協定締結に向けた協議、令和6(2024)年11月に市議会へ指定管理者の指定について議案上程、同12月に市議会にて議案可決、令和7(2025)年4月に5か年を期間とする第2期指定管理者制度のスタートを示しているが、このスケジュール案は現在も揺るぎのないものなのか。
(2) 指定管理者制度は、平成15(2003)年の地方自治法の一部改正で登場したもので、当時の小泉内閣が打ち出した、民間にできるものは民間にとした安上がりで効率的な行政運営に結びつける公設民営の一環。以後、全国的に急速に指定管理者制度が進み、富士市もしかりである。しかし、指定管理者制度は公共施設の運営・管理に適用されている行政用語であることから、その目的どころか、指定管理者制度って何という市民も多いのではないか。センターは、市民にとって最も身近な公共施設であり、管理・運営をまちづくり協議会を受皿として進めていくならば、より多くの市民の理解を求めていく必要があり、その周知方法として最も効果的な全世帯配布の「広報ふじ」などを活用し、定期的に特集ページを組むなどして、指定管理者制度やセンターの運営・管理に導入する狙いなどの情報を定期的に届ける必要があるのではないか。
(3) 本年度、指定管理者制度が導入された松野地区、須津地区の2センターを除く市内24センター中、3センターに定年退職を迎えた3人の職員が再雇用などをもって配置されているが、その職務の要諦を指定管理者制度導入推進のサポート役とし、説明会開催要請など指定管理者制度導入に関心を示す地区のセンターに新年度から配置してはどうか。
(4) 第1期の松野地区、須津地区の2センターの指定管理者制度の導入、スタートは、市の最上位計画である第六次富士市総合計画のスタートと合致している。第六次富士市総合計画の計画期間は令和4(2022)年度から令和13(2031)年度までの10年間であり、まちづくり協議会を受皿としたセンターへの指定管理者制度の導入がトップダウン方式で打ち出されたことも踏まえ、全センターへの指定管理者制度導入達成年度を第六次富士市総合計画の達成年度に合わせることを機関決定、市の目標として市民に示す考えはないか。